スタッフ内島です。 6月29日に中高進学勉強会を行いました。多くの方が参加してくださいました。 また、お話をしてくださった方、話しにくいこともおありでしょうが、たくさんお話してくださってありがとうございました。 さて、当日お話してくださった方のお1人であるNさんが「子どもが進路を自分で選ぶことの大切さ」というテーマでルピナスコラムを書いてくださいました。勉強会にも関連しますし、ぜひご覧くださればと思います。
ここから
*******************************************************************************************************************
我が家は、高校受験を3回しています。正確には、願書を3回提出しています。
1回目は、同級生や人と会うことを拒否していた時に、願書を出しに行けず、親が代わりに提出しに行きました。そして、受験の当日。 「オレは、受験すると言ってないから、行かない。」 と、受験をボイコットしました。なぜなら、 「後期で、高校受験をすると本人が決めていたから」でした。
2回目、付き添いで願書は提出しに行くことができました。受験当日、本人の希望で『一人で行く』と言うので、家を送り出しました。数時間後、電話が鳴りました。
「電車乗り過ごした、どうしよう?」 という本人からの電話でした。 とりあえず、中学校に電話して指示をもらうように伝えました。間髪を入れず、中学校からの電話が来ました。
「受験校から、『来ていないのでどうしたのか』と、問い合わせが来たのですが」 とのことでした。高校の最寄り駅で待ち合わせをして、送り届けました。1時間遅れて、1時間目のテストは受けられず、2時間目からテストを受けました。
後から 『お母さんと先生が勝手に決めた学校だから、受けたくなかった』 と、教えてくれました。本人の意思も確認しましたが、本人にとっては先生と親の言うことに逆らえなかったらしいです。結局、本人がゆっくりしたいと言ったのもあり、この時は進学しませんでした。
その2年後、自分で学校を選び受験をしました。自分の特性を知り、それに合った学校を選びました。ほぼ、消去法で残った学校ではあったけれど、昼間に動けないので、夜間定時制の高校を選びました。願書も書類も自分で記入し、願書は本人の希望で一緒に提出しに行きました。受験当日も、プチアクシデントがあったが、自分で考えて対処しながらできたようでした。
現在は3回目に願書を出した高校に在籍しています。中学時代のトラウマがあり、教室には入れないでいます。 『オレは、慣れるのに時間がかかるから、留年する』 という爆弾発言をしてくれました。それでも、ゆるりと見守ってくれる先生の存在が、この学校を卒業したいという思いに繋がるのかもしれないです。自分を知っているからこその言葉だと感じました。ゆっくりでもいい、自分がよいと考えて、選んで決めたことです。その選択を、決定を応援していこうと親として考えています。
遠回りをしてしまったけど、わかったことがあります。子どもは親が好きだから、親の願いを叶えてくれようとするということです。「子ども自身で、考えていることがある」「親から考えれば無謀だったり、無理なことかもしれないけど、子どもが決めたことを応援することの大切さ」「本人が拒否できる力は大切」、そして、良かれとしてきたことを拒否されたときに、受け入れられる大人としての寛容さが必要なことも、学ばさせてもらいました。 我が子が紡ぎ出す物語を楽しめるひとりの読者でありたいと、今は思っています。
*******************************************************************************************************************
ここまで
親心でどうしても良かれと思っていろいろ考えるのは愛情なのですが、子ども自身が決めるということは大切だとスタッフ内島も思います。ただ、なかなか「自分で決める」が難しいことの多い発達っ子たち。茶話会などで親同士悩みを話せるといいなと思います。今後ともどうぞよろしくお願いします。
0コメント